カテゴリー別アーカイブ: レトロ電池

古いレトロ電池を扱うカテゴリです。
本ブログでは~1995年までの電池をレトロ電池と判別しています。

HITACHI G SUPER GOLD SUM-3(SG)

日立家電販売(当時)が発売していたマンガン電池“スーパーゴールド(SUPER GOLD)”の初期モデルです。スーパーゴールドと言えば“SG”のロゴでお馴染みですが、この初期モデルではスーパーゴールドなのに“G”ロゴとなっています。
これは赤マンガンのゴールドそして、黒マンガンのデラックスゴールドスーパーゴールドへと繋がりますが、これらを引っくるめてゴールドシリーズと言う意味での“G”ロゴだったのかもしれません。

改めて電池の表を舐め回すように見てみましょう。デザインはゴールドのシブい系でカッコいいデザイン。プラス側には日立マーク(亀の子マーク)付きの古い“HITACHI”ロゴが見えます。社名表記は日立家電販売の英文社名“Hitachi Sales Corp.”の表記となっており、その後にTokyo Japanが続いています。
ブランドは大きい“G”マークの中に「SUPER GOLD」と入っているもの。改めて見ても“SG”ではありませんw。

形名表示部分と注意書き部分です。型番は“SUM-3(SG)”となっています。JISマークの表記は“JIS C 8501 M.D.B.”となっており、日立マクセル(現・マクセル)製と思われます。
なお、マクセルブランドの”400″シリーズと同じ型番ですが、同シリーズもスーパーゴールドの愛称を用いていたことから、両者は同じ電池であったと推測できます。生産国はもちろん日本製なのですが、Made in Japanの表記が大きいこと…。

注意書きは日本語と英語での2ヶ国語表記。マクセルブランド”400シリーズ”と全く同じ文面です。全文は以下の通り。

注意──はれつのきけんがあるので、充電
をしないこと。(+)(-)を正しく入れること。
MAY EXPLODE IF CHARGED OR
SET REVERSELY.

プラス・マイナス側です。プラス極及びマイナス極どちらとも絶縁リングがあるタイプで、両方とも「」となっています。
マイナス極の刻印は「79-03」となっていて、1979年3月製造の電池であると思われます。かつて入手した、同等品マクセルブランド”400″は外装がサビだらけでコンディションがあまり良くなかったのですが、この日立スーパーゴールドは外装・端子共に良好で奇跡の2本(?)でした。

★関連記事
maxell “400” SUM-3(SG)
→マクセルブランドの同等品である”400シリーズ”単3を紹介した記事。SUM-3(SG)という型番が当電池と同じで、電池には記されてはいないものの「スーパーゴールド」の愛称を使用していた。

MALLORY NEO SUPER 単3形乾電池 SUM-3(NS)

今回はかつて“デュラセル・バッテリー・ジャパン”が展開していたマロリーブランドのマンガン電池を紹介します。マロリー(MALLORY)はデュラセル社の前身である企業であり、同社と提携して発売した、ナショナル(現・パナソニック)初のアルカリ電池のブランド名としても知られています。
アルカリ電池のブランドである“デュラセル(DURACELL)”が登場した後も、マンガン電池のブランドとしてマロリーは健在でした。

この電池は黒マンガン電池に当たる“NEO SUPER”というブランドで、赤マンガン電池に当たる“SUPER”というブランドの電池も存在しました。なお、当時放送されていたアルカリ電池“デュラセル”のCM内で比較元として赤マンガンの“SUPER”が写り込んでいます。赤マンガンとアルカリを比較するという物凄い映像なのですがw。


電池の注意書き部分です。今回入手した2本は年代が異なるもので、写真上が2年の液漏れ補償付きのもの(旧版)写真下が液漏れ補償から使用推奨期限の表示に変わったバージョン[水銀0(ゼロ)使用]となっています(新版)。まず、両者型番がことなっています。カッコ書きの“SUM-3(NS)”の型番は同じものの、旧版が“R6P/NS・1.5V”となっているのに対して、新版が“R6PU・1.5V”となっています。
そして、もう一つの点は発売元である“デュラセル・バッテリー・ジャパン株式会社”の所在地が異なる点です。旧版では“東京都港区赤坂1-11-41 第一興和ビル”となっています。これはかつての“三洋デュラセル株式会社 営業本部”と同じ住所です。三洋デュラセルは三洋エクセルと名を変えますが、営業機能のみがデュラセル・バッテリー・ジャパンに譲渡されたのでしょうか…。複雑な事情が絡んでいそうですね。
一方、新版では“東京都台東区蔵前2-6-4 マスダヤビル8F”となっています。これはデュラセル・バッテリー・ジャパンの閉鎖登記簿を見たときと同じ住所であり、平成9年8月の会社解散までこの所在地だったようです。
注意書きは両者同じもので、全文は以下の通りです。

(ご注意)●この電池は充電式ではありません。充電
すると液もれ、破損することがあります。●はれつ、液も
れのおそれがありますので(+)(-)は正しく入れること。

ちなみに生産国は旧版・新版ともに“MADE IN INDONESIA”のインドネシア製となっていました。この電池が製造された1980年末~1990年代初頭と言えばまだまだ日本製のマンガン電池も多かったはずです。その中での海外産は珍しい存在だったのではないでしょうか。

最後にプラス・マイナス極の拡大です。プラス極の絶縁リングの色は「」となっていました。旧版は「89-04」で1989年4月製造の電池、新版は「03-96」で1996年3月の使用推奨期限、2年期限の1994年3月製造の電池であると推測されます。
この表記を見るとわかりますが、[年 – 月]の表記となっているのが製造年月[月 – 年]の表記となっているのが使用推奨期限です。少なくとも国内メーカーの電池であれば本体表記が無くてもこの法則で製造年月の表記であるか、使用推奨期限の表記であるかの見分けができますよ。

★関連記事
SANYO MALLORY SUPER SUM-2(S)
→こちらは当電池の前身に当たる、三洋デュラセルが展開していたサンヨーとマロリーのダブルブランドによるマンガン電池を紹介した記事。当電池と同じように黒マンガンの“NEO SUPER”と赤マンガンの“SUPER”があり、記事では赤マンガン(SUPER)の単2を紹介している。

[マツダ] Toshiba 東芝乾電池 UM-3 1.5V

今回はかなりレトロな「マツダ」ブランドを冠した東芝の単3マンガン電池を紹介します。“マツダ乾電池”と言えば東京芝浦電気の過度経済力集中排除法適用で工場分割の憂き目に合い(※)、一旦マツダブランドの電池が消えるものの岡田乾電池との販売提携により同社製の“マツダ乾電池”が再び発売されるという紆余曲折の歴史は有名な話であります。
今回紹介する電池は「マツダ」ブランドを冠するものの比較的後期の電池となります。

※:この工場分割で生まれたのが、現在の大手電池メーカーFDKである。東京電気化学工業として創業された。当初は旧マツダの“ノーベル乾電池”として売られたという。

この電池は1957年経営不振に陥った岡田乾電池の事業を引き継ぎ、東京芝浦電気が経営参加した“日本レイ・オ・バック乾電池”の頃に発売したもので、「東芝電池三十年史」では『新意匠の東芝乾電池』として紹介されています。
左の写真は1958年4月号の“東芝レビュー”に紹介されている当電池の詳細で、記事には『灯火用のほか、フラッシュガンや小形のトランジスタラジオ用として最近非常に需要が増加しつつある。』とありました。
更に後期のものは同じデザインでマツダマークが無い、東芝傘マークのみな“東芝乾電池”も存在したようであります。

電池の外観です。正面の模様が何となくロケットのように見える独特のデザインでレトロフューチャーを感じさせ、なんともステキですよね。マツダマークが見えるもののあくまで“東芝乾電池”であり、“マツダ乾電池”ではありません。
社名表記は“東京芝浦電気株式会社”で定価25円。東芝電池三十年史によるとこの電池が発売された昭和32年は白米(10kg)が870円であり、電池が高価であったことが伺えます。


よく見てみると、今回入手した電池の中に一つだけ“東京芝浦電気株式会社”の「気」の字が「」と古い漢字になっているバージョンが混在していました。恐らくこちらが古い(最初期?)のものであると推測されます。
価格表示も異なっており、東京芝浦電気バージョンでは“80Y8”というロット番号かな?と共に「定価25」となっていて、東京芝浦電氣バージョンでは単純に「定価25」と書いてあるのみになっていました。その代り電池本体には謎の印字らしき表示が見られましたが、判読は不可能でありました。
最後にプラス・マイナス側です。プラス極は灰色の樹脂…、と言うかアスファルトかもで封口されています。マイナス極は亜鉛缶むき出しで、写真右に見える東京芝浦電氣バージョンは液漏れが特に酷い状態です。
外装は紙巻に透明なチューブで覆われているというようなもので、金属外装の単3マンガン電池が登場する前はよく見られたものです。

【参考(引用)文献】
東京芝浦電気株式会社
“14.4.2 乾電池”
『東芝レビュー』1958年4月号, P456-457

東芝電池株式会社
『東芝電池三十年史』1985年

Fujitsu 7300 アルカリ乾電池 単3形 LR6(F)

かつて、富士電気化学(現・FDK)が主力アルカリ電池として発売していた“7000シリーズ”の単3です(7300)。現在FDKのアルカリ電池は用途に応じた3つのブランドをラインナップしていますが、この電池を発売していた1990年代はアルカリ電池と言えばこの“7000シリーズ”と、音楽向けアルカリ電池“WAVE(ウェイブ)シリーズ”を展開していたようであります。
ちなみに今回紹介するこの電池、液漏れしており色ムラが凄いことになっています。

電池の注意書き部分です。この電池、アルカリ電池としては珍しい液漏れ補償が付与されています。富士電気化学は1987年10月にアルカリ電池で液漏れ補償を付けて発売、同業他社はマンガン電池に液漏れ補償を付けて発売していましたが、アルカリ電池は富士電気化学のみであったと記憶しています。期間は不明ですが、マンガン電池と同じく使用推奨期限の表示が開始される1993年頃まで行われていたと思われます。

補償条件の全文は以下の通りです。社名表記は現・FDKの旧社名である“富士電気化学株式会社”となっており、住所も現本社の前に当たる浜ゴムビルのものになっています。


●正しくご使用いただいたにもかかわらず、この電池の液も
れにより使用している機器に損傷が生じた場合、電池と一緒
に下記へお送りください。修理または相当品と交換いたしま
す。補償有効期限 製造後2年 TEL(03)434-1271
富士電気化学株式会社  〒105 東京都港区新橋5-36-11

次に注意書きの全文です。90年代の電池とは言え、アルカリ電池だからか分量はちょっと多めになっていますね。

ご注意:この電池は充電式ではありません。充電すると液もれ、破損
のおそれがあります。 ●+-は正しく入れてください。 ●未使用の電
池と使用した電池、他の種類の電池とまぜて使ったり、ショート、分
解、火に投入、加熱しないでください。 ●機器の使用後はスイッチを
切り、使い切った電池は取り出してください。

電池の形名表記部分にはJISマークの記載があります。“C8511 380130”の記載があるため、現・FDK鷲津工場製であることがわかりますね。認定番号のみで略号(FDKなど)の記載はありません。このデザインのアルカリ電池は後継の新デザインになっても、100円均一ショップなどで廉価版のアルカリ電池として発売されていました。位置付けは変わっても同じデザインの電池が長年に渡り発売していたことになります。

プラス・マイナス側です。写真左側の電池が特に液漏れしています。マイナス極の絶縁リングは「」。マイナス極底板には「90-03」と刻印されており、1990年3月製造の電池となります。保証期間はこの製造日から計算する方式となっており、補償条件には『補償有効期限 製造後2年』とありましたから、この電池では2年後の1992年3月までが補償期間となります。

 

折角なので、廃棄する前に外装ラベルを剥がしてみました。ちょっと昔な富士電気化学時代のアルカリ電池にも興味があったので…。外装缶には特にロット番号の印字や刻印などは見られませんでした。現在のFDK製造のアルカリ電池ではロット番号の印字があったり無かったりするので、単純に記載の無いロットに当たってしまったのかもしれませんが。

 

最後に絶縁リングの拡大です。黒い絶縁リングで、真円では無く切り欠きが付いているものです。特に数字やアルファベットの刻印などは見られませんでした。
なお、マイナス極のガス抜き穴ですが、現在の4つ穴タイプとは異なる2つ穴タイプ(リンク先は液漏れしてますので閲覧注意)となっていました。底板も現在のザラザラなものとは異なって、比較的ツルツルなものになっていますね。

TOSHIBA キングパワーU SUM-3(U) 単3形

ちょっとレトロちっくデザインな東京芝浦電気時代の“キングパワーU”です。キングパワーUは赤マンガンの“キングパワー”に対して発売されていた黒マンガン電池です。近年東芝ライフスタイルで本電池の復刻版が発売され、電池マニアの間で注目を浴びました(すいません、当ブログでの紹介はサボってます)。
昔の東芝の電池と言えばデザインされたギザギザ模様で、当時はこの模様が東芝電池のトレードマークだったとも言えるでしょう。

横からすいません、電池の外観です。“TOSHIBA”のロゴは現在の1世代前に当たるもので、いわゆる東芝傘マークも健在です。懐かしいですね。注意書きもシンプルなもので以下の通り。

ご注意●はれつのきけんがありますので(+)(-)は正しく入れ、また充電はしないでください。

社名表記は東芝の旧社名である“東京芝浦電気株式会社”です。当時、電池及び応用商品の営業・販売は東芝本体が行っていたため東京芝浦電気名義となっていたようですが、1981年の東芝電池誕生から製販一体化が行われ、社名表記も東芝電池株式会社に変更されることになります。
JISマーク表記は“C8501 R-O-T”となっており、東芝レイ・オ・バック高崎工場(現・FDK高崎工場)とみられます。

プラス・マイナス側です。プラス・マイナス両方に絶縁リングが付いており、どちらとも「」となっています。プラス側の絶縁リングには模様が付いていて特徴的な構造になっていますね。マイナス極には“1 2 5”という刻印が見えます。これは1970年中期頃まで行われていた製造日の表記で、一般的に上2桁が製造月下1桁が西暦下1桁となっています。従って、この電池は1975年12月製造の電池であると推測できます。

この電池、液漏れは全く無かったのですが、その代り膨張して膨れており外装缶が開いていました。乾電池としての化学反応は終了していると思われ、爆発することは無いと思いますがちょっと怖いですね。

SONY PHOTO 写真用/アルカリ乾電池 単3形 LR6/AM3(P)

ソニー(ソニー・エナジー・テック)がかつて販売していた写真用のアルカリ電池です。1980年代、ヘッドホンステレオ普及で広がった音楽用アルカリ電池に継いで多かったのが、写真用フラッシュ(ストロボ)や8ミリカメラの急増に対応した写真用アルカリ電池です。
今回紹介するソニーの他にかつて当ブログで紹介した富士電気化学のもの、そして日立マクセル(現・マクセル)も写真用アルカリ電池を発売していたことがあります。

電池の外観です。大きい“SONY(R)”ロゴの下に虹色な帯の上に“PHOTO”の文字が記載されている象徴的なデザインとなっています。背景は金色だったと思われるのですが、液漏れが外装に広がっている影響からまるで表現できない色に変化してしまっています。
注意書きは日本語と英語による表記で、日本語表記の方が多めの注意書きです。社名表記は“SONY ENERGYTEC INC.”でソニー・エナジー・テック時代の製品となります。原産国は“MADE IN JAPAN”で日本製、JISマークに“C8511 284007”という表記が見られますからソニー・エナジー・テックが自社製造していたものとなります。同社製を示す略号として“S-K”がお馴染みですが、特にこの電池に略号などは見られません。

外装は金属外装でもラベル外装でも無く、充電式電池に使われているようなチューブ外装となっていました。この外装は見た目に切れ目が見られないのがポイントで、当時のソニー自社製アルカリ電池に見られた特徴のようです。
かつてソニーが発行していた技術情報誌「DIGIC」に掲載されていたアルカリ電池製造工程の紹介では“化粧チューブ”という記載があり、チューブ外装であったと示唆される表現があります。

なお、注意書きの全文は以下の通りです。

<ご注意>この電池は充電式ではありません。充電すると「液もれ」「破損」
のおそれがあります。 「はれつ」「液もれ」のおそれがありますので
●(+)(-)は正しくお入れください。●新しい電池と使用した電池をまぜて使わ
ないでください。●この電池と他の種類の電池をまぜて使わないでください。
●「ショート」「分解」「加熱」「火に投入」はしないでください。

プラス・マイナス側です。マイナス極の絶縁リングは無いタイプです。外装チューブがマイナス極底板ギリギリまで被せられており、これなら絶縁リングは不要でしょう。マイナス極底板は「◎」となっていて、そこに製造日が刻印されていました。
この2本の電池は製造日が異なっていて「88-02(1988年2月)」と「89-11(1989年11月)」のほぼ1年違いの電池です。

【参考(引用)文献】
ソニー株式会社 広報室(1990)
ソニーの工場を訪ねて
コードレス製品のエネルギーを作る「ソニー・エナジー・テック」
『DIGIC』1990.4 Vol.15, P3-6

★関連記事
FUJI NOVEL PHOTO 写真用アルカリ・マンガン電池 LR6(AM3)
→本記事と同様の趣旨で発売された写真用アルカリ電池を紹介した記事で、こちらでは富士電気化学(現・FDK)による“FUJI NOVEL”ブランドのものを紹介している。

HITACHI SUPER GOLD 大阪築城400年まつり SUM-3(SG)[T]

今回はちょっと珍しい電池を紹介しましょう。“大阪築城400年まつり”仕様の日立スーパーゴールドです。大阪築城400年まつりは1983年10月1日から11月30日まで行われていたイベント(地方博覧会)で別名「大阪城博覧会」とも呼ばれていたようです。
大阪築城400年まつり記念商品として、専用デザインのポッカコーヒーアサヒビールが存在していたようですが、この電池もそんな中発売された記念商品だったのでしょう。

電池の全景です。マンガン電池ですが金ベースで、中程にはカラー印刷の美しい絵がプリントされています。大阪城の下をよく見てみてください。ゴールド色に同化して見にくいですがお馴染みの“SG”マークもちゃんと装備されていますね。
写真右に見える「21」のようなロゴマークは主催元であった財団法人大阪21世紀協会(現・公益社団法人関西・大阪21世紀協会)のロゴのようです。

電池の型番は“SUM-3(SG)[T](○印の中にT)”、JISマークの表記は“C8501 M.D.B/R6”となっているので日立マクセル(現・マクセル)製であると推測されます。
社名表記は“日立家電販売株式会社”となっています。

 

 

注意書きは電池下部に記載されており、更にその下には日立マーク(亀の子マーク)付きの古い“HITACHI”ロゴも見られます。なお、注意書きの全文は以下の通り。少なめです。

<ご注意>この電池は充電式ではありません。
●充電すると「液もれ」「はそん」のおそれがあります。
●(+)(-)を正しく入れないとはれつのきけんがあります。

プラス・マイナス側です。プラス、マイナス共に絶縁リングの色は「」となっています。製造日は“83-11”となっていて、1983年11月製造の電池です。大阪築城400年まつりは1983年11月30日まで開催でしたよね?それで11月製造では遅いように感じるような…。イベント合わせならもっと前生産なのではと思いますが、イベント終了後も発売が続行していたのかも知れませんね。

日立マクセルは過去に「ピクチャー乾電池」として絵をプリントした電池を売り出したことがあり、この電池に描かれている絵の美しさはこの電池があったこそなせた技でしょう。今このプリント技術を使った萌え電池が作れれば最高や!と思うのですが、現在マクセルは乾電池の製造から撤退しており残念と言うほかありません。

TOSHIBA アルカリ乾電池 ULTRA Z LR6(P)(AM3)/1.5V

80年代中期頃に発売していた東芝のアルカリ電池“ULTRA Z”を紹介します。東芝の乾電池と言えばギザギザマークがお馴染みですが、こちらはギザギザの代わりにカメラとヘッドホンステレオの絵になっているタイプで主にカメラ店の流通で出回っていた電池と記憶しています。
この電池、90年以降に製造されたラベル外装のタイプはよく見かけますが、こちらは光り輝く金属外装!ゴールドの部分がラベル外装タイプと比べるととても綺麗。コンディションも大変素晴らしい。

注意書き部分です。アルカリ電池であるせいか、注意書きは多め。社名表記は“東芝電池株式会社”となっていて日本製。JISマーク表記は“C8511 380052/T-C”の記載がありました。東芝電池のアルカリ電池と言えば、“T-U”の略号で知られる碓氷川工場製なはず。しかし同工場の認定番号は“386045”となっていて一致しません。
ちなみに注意書きの全文は以下の通りです。

 

<ご注意> ●この電池は充電式ではありません。充電すると「液もれ」
「破損」のおそれがあります。 ●はれつ、液もれのおそれがあるので(+)(-)
を正しく入れること。 ●「他の種類の電池」とまぜて使わないこと。 ●「未
使用の電池」と「使用した電池」をまぜて使わないこと。 ●「分解」「ショー
ト」「火に投入」「加熱」しないこと。
東芝電池株式会社 MADE IN JAPAN

さて、ここで判明している東芝の工場と略号をおさらいしてみましょう。わかっているだけで3工場が確認されており、それは“碓氷川工場(T-U)”、“高崎工場(T-T)”、“佐久工場(T-S)”です。今回それに続く新略号である“T-C”となっています。なお、碓氷川工場の認定番号は前述の通り一致しません。その他はアルカリ電池を製造していない工場とされており、当然ながら認定番号も一致していません。
ちなみに認定番号には一定の法則があることを発見しました。これは6桁のものに当てはまる法則です。下記の図を見てみてください。
まず、上1ケタ目は担当通商産業局を表しています。“3”なら関東通商産業局“5”なら近畿通商産業局“8”なら九州通商産業局てな具合です。
上2・3ケタ目は認定番号の登録年西暦下2桁で表しています。図の例だと“86”は1986年となり、1986年に登録されたことになります。現に東芝電池の碓氷川工場は1986年7月3日に登録されています。
上4ケタ以下は登録順の連番であると推測できます(どうでもいい所だと思ったので、詳しく調べませんでした)。
なお、これらの法則は全て推測であり妄想です。違ってたら教えてください。

これを踏まえると“T-C”の略号を持っている認定番号“380052”は関東通商産業局で1980年に登録されたと推測されます。しかも、“T-C”の略号を持つ電池としてマンガン電池も存在しており(1982年製)、アルカリ電池とマンガン電池を製造できる比較的大規模な工場であるとも推測できるのです。個人的には東芝レイ・オ・バック品川工場を表す“R-O-V”の入れ替わりで現れたような気もしますので、もしかしたら東芝電池の品川工場製なのかもしれません。

どちらにしても認定番号は判明しています。いずれ、1980年以降のJIS工場名簿一覧が発見され、“T-C”の正体が判明するのも時間の問題かも知れませんね。
ここまで書いたところで東洋高砂乾電池の認定番号はマンガン電池(C8501)で“364317”となっていて、1965年3月29日登録になっています。例外があるのかも知れません(自信が無くなってきた)。

最後にプラス・マイナス極。プラス側、マイナス側ともに「」の絶縁リングとなっています。金属外装時代のアルカリ電池はプラス・マイナス両極に絶縁リングが入っていて、なおかつ金属外装なのでコストが掛かってそうな雰囲気です。
マイナス極、底板の刻印は「86-07」となっていて1986年7月製造の電池となっています。簡潔に済ませようと思っていましたが、久々の長文となってしまいました。読みにくくて申し訳ないです…。

・追記(2018/9/15)
後にJIS表示許可工場名簿の1982年版を見たところ、C8511(アルカリ一次電池)の許可番号“380052”は東芝電池 東京工場であることが判明しました。この工場は旧・東芝レイ・オ・バック品川工場であり、同工場を表す略号R-O-Vの入れ替わりがT-Cであったことは間違いで無かったようです。

マブチ乾電池 單二 1.5V

以前当ブログで大昔のマブチモーターに入っていた注意書きに記載されている“マブチ乾電池”を紹介したことがあります。今回、遂にマブチ乾電池の実物を入手したので紹介します。
注意書きでは白黒写真であり、カラーもわからなかったのですが実際はこんなカラーだったんですね。上から「」・「」・「」3色に塗り分けられたデザイン。当時のマブチモーターのキャラクターである“モーちゃんとター坊”も描かれているレトロデザインが恐ろしく素晴らしい電池です。

電池の側面です。大昔の電池のため、注意書きなどは記載されていません。JISマークの表記があり、“JIS C8501 APP.NO. 7987 M D B”と記載されています。認定番号や略号から日立マクセル(現・マクセル)製と推測されます。おや、その下に“MADE BY MAXELL”のロゴが見られますね。当時はマクセルより日立ブランド全盛だった時代。日立では無くマクセルブランドをアピールした電池はとても珍しいと思います。ちなみに価格は1本25円

プラス側です。プラス極には“マブチ”のロゴが2ヶ所に見られます。ちなみに外装は紙巻外装。液漏れの影響からかボロボロになり始めています。一説によると、単1と単2は金属外装だったという話もあるようなので後期版があったのかもしれません。
この電池が発売されたとされる1962年は金属外装の電池はまだ登場していないようですが、これはマブチモーター用(=模型向)ということであまり性能の良くないマンガン電池だったのかもですね。

マイナス側です。亜鉛缶むき出しのマイナス極。こちら側はもっと酷い。左側の電池は小さい穴が空いている程度の腐食にとどまっていますが、右側の電池は大穴が空いていて中身が見える程に酷い腐食です。

 

 

外装がうまく剥がれたのでスキャンしてみました。これを印刷して市販の単2電池に貼り付けてみよう!表は「マブチ乾電池」と日本語で記載されていますが、裏側には英語で「MABUCHI DRY CELL」と書いてあります。社名表記は“東京化学株式会社”。これは現在のマブチモーターの前身に当たる社名です。英社名は“TOKYO KAGAKU K.K.”と記載されています。当時のマブチモーターはこの社名の頭文字を冠した“TKKマブチモーター”として発売されていました。

最後にこれは「模型と工作」という雑誌に掲載されていたマブチ乾電池の広告です。1962年4月号で、“新発売!!”と書いてあることから同年発売を開始した電池であると推測できます。単1は35円単2と単3は25円であったようです。実際の電池にも“¥25”と記載されていたことから、この広告と同一の電池であることは間違いないでしょう。
その後一旦電池事業から撤退しますが、マブチモーターに社名変更後“スーパーセル”という名の充電式ニカド電池を三洋電機カドニカのOEMとして発売、電池事業に再参入します。

 

 

 

新製品マブチ乾電池はとくに、模型用としてマブチ
モーターに合わせてつくられた乾電池です。
モーちゃん、ター坊のマブチモーターとは名コンビ
このたのしいコンビのかなでる軽快なリズムにのって
どんな模型でも一だんとすばらしくなります。
マブチモーターにはマブチ乾電池をつかいましょう。

“モーちゃん、ター坊”ってヤン坊マー坊と全く同じノリですね。思わず天気予報を思い出してしまいましたw。

★関連記事
マブチ乾電池
→TKKマブチモーター付属の注意書きに掲載されていたマブチ乾電池の広告を紹介した記事。

maxell Super POWER ACE 単3形 SUM-3(SP)

1980年代頃に発売されていた日立マクセル(現・マクセル)のマンガン電池です。これは黒マンガンに当たる“Super POWER ACE(スーパー・パワーエース)”というブランドの電池で、赤マンガンは“POWER ACE(パワーエース)”というブランドでした。
プラス側にある“★”印の数が多いほどランク(性能)が高い電池であることを表しており、このSuper POWER ACEは★×5POWER ACEは★×3となっています。

注意書き部分です。電池は1980年頃から主流となった“液漏れ補償”付きのマンガン電池です。この電池は底面表示の製造年月から2年間となっています。一般的に単1と単2が3年補償単3と単4が2年補償であるケースが多かったようです。
電池の送り先は“日立マクセル株式会社”となっており、住所は茨木市丑寅の旧本店(大阪事業所)のものになっています。JIS表記はありますが認定番号などの記載はありません(恐らく自社製でしょう)。

注意書きの文面は以下の通り。注意書きの文面は少なめで、逆に補償条件の文面の方が多くなっています。注意書きの方はひらがな多めですね。

<ご注意> この電池は充電式ではありません。
●充電するとえきもれ、はそんのおそれがあります。
●(+)(-)を正しく入れないと、はれつのきけんがあります。
●アルカリ乾電池などとまぜて使わないこと。
補償 期間:製造年月より年間●製造年月は底面に表示
この電池の液もれにより使用器具を損傷させた場合、
使われた電池と一緒に下記へお送りください。お客様が充電
したり、(+)(-)を逆に入れた場合を除き器具を修理または交換
いたします。 〒567 茨木市丑寅1-1-88 日立マクセル株式会社

プラス・マイナス側です。プラス極の絶縁リングの色は「」。底面の刻印は写真では見えにくいですが90-09」となっており、1990年9月製造の電池となっています。

 

 

これまでのマクセル乾電池はどちらかというと日立におんぶに抱っこ状態でした。つまり、日立ブランドの電池を主軸に置いた戦略でmaxellブランドの電池はあまりアピールしないという戦略を取っていました。また、電池の型番や“デラックスゴールド”、“スーパーゴールド”などのブランド名もまた日立と共有していたのです。この頃は日立の販売店が多く、今ほど家電量販店やディスカウントショップなどが無かったことも理由だったのかもしれませんが…。
しかし、この“Super POWER ACE”発売頃から方針を大きく転換、大々的な広告戦略を打ち出すことでmaxellブランドの乾電池をアピールしました。この頃からマクセルの電池がようやく有名になり始めてきます。ここからブランドも日立と差別化を図り初めました。この頃のコマーシャルではアニソン3大テノールとして名高い水木一郎氏を起用、“マクセル君”というオリジナルキャラも生み出します。