月別アーカイブ: 2017年4月

maxell 酸化銀電池 SR44

今回は日立マクセルの酸化銀電池SR44」を紹介します。酸化銀電池とはボタン形電池の一つで、放電時全体に渡り電圧が安定しているのが特徴です。ただし名前の通り“”を用いたこの電池は価格が高価になってしまうのが難点であります。
1960年アメリカのエバレディ(現・エナジャイザー)が世界初のボタン形酸化銀電池を商品化、日本では1976年日立マクセルが商品化に成功しています。

パッケージにはスケールが付けられており、手持ちの電池が該当サイズの電池であるか確認することができます。
写真ではアルカリボタン電池の「LR44」がはめ込まれていますが、LR44とSR44は互換性がありLR44よりも高性能の電池として使うことができます。これはマンガン電池とアルカリ電池の関係によく似ており、LR44よりもSR44の方が一般的に長持ちする電池として使えます。

パッケージです。パッケージの色はで全体的にエコを意識したデザイン。水銀0(ゼロ)使用の電池となっています。液もれ防止設計となっており、ボタン電池としては珍しい液もれ補償も付いています。社名表記は“日立マクセル株式会社”。バーコードのベンダーも同社のものになっています(4902580)
マクセルのアルカリボタン電池の生産国は中国製となっていますが、酸化銀電池は信頼の日本製です。

電池の外観。プラス極側は“金コーティング”と称する金メッキ加工がされており、『機器動作が安定!』と謳われています。マイナス極には金メッキ加工がされておらず、その代わりであるかどうかは不明でありますが、突起が付いています。
しかし、この金メッキ加工は見た目にもカッコいいですね。電池には型番よりも大きく「hg0%」と刻印してあり、無水銀を大きくアピールしています。

電池の側面には「56」の印字がありました。この印字の読みに関してはマクセル公式ホームページ内液もれ補償のページに記載されています。そのページによると左側は西暦の末尾を表し、右側は製造月を表していると記載されています。
それを踏まえると2015年6月製造の電池であることがわかります。SR44は使用推奨期限4年なので、パッケージの使用推奨期限「06-2019」にもしっかり一致しています。

Panasonic 乾電池EVOLTA NEO LR20(NJ)/LR14(NJ)/LR6(NJ)/LR03(NJ)

記念すべき『一次電池(一般)』カテゴリ500件目の今日はパナソニックの新アルカリ電池“乾電池EVOLTA NEO”を紹介します。発売から9年が経過したという“乾電池EVOLTA”上位のハイグレードアルカリ電池で『パナソニック史上No.1長持ち!』を売りとしています。
なお、パナソニックがアルカリ電池に“NEO”という名を冠するのは1983年松下電池工業時代に発売した「ナショナルウルトラネオ」以来、実に34年振りとなります。

パッケージはこんな感じです。ブリスターパックや多本パックのパッケージではエボルタくんの9歳年下の弟とされる“エボルタNEOくん”がプリントされています。
キャッチコピーは『当社史上最高長持ち。』。従来からのタフコートに加え、銀化合物が液もれの原因となる水素ガスを分解し過放電後のガス発生量を30%抑えるなど(液もれ防止製法Ag+)、エボルタよりも進化した革新的な数々の性能を備えています。

パッケージ裏。この部分にもパナソニックのアルカリ電池で初採用した点があります。ヒントは「最近ダイソーの電池でよく見られる」です。正解はQRコード。ダイソーの電池では注意書きのページが見られる注意喚起のためでしたが、エボルタNEOでは製品情報のページにアクセスできる仕掛けになっています。
なお、バーコードのベンダーは“パナソニック(4549077)”となっていました。

電池の外観、まずは単3と単4です。単3の型番は「LR6(NJ)」で単4の型番は「LR03(NJ)」となっています。デザインは従来のエボルタと比べると金色の部分が減り青色の部分が多くなったことでより高級感が増したようなデザインとなっています。その結果、金色の部分は“Panasonic”ロゴ上下に残しているのみです。
生産国は単3・単4共に日本製。この部分は従来エボルタから引き継がれている点であります。

次に単1と単2です。単1の型番は「LR20(NJ)」で単2の型番は「LR14(NJ)」となっています。後、デザインについてもう一つ。プラス極のアピールが凄くなっています。プラス極のマークが3つあるのは当たり前、よく見てみて。細かい“+”マークが上部全周に敷き詰められています。これは間違いようが無いでしょう。
生産国はこちらも日本製。単1と単2のみはパナソニックのアルカリ電池全て(OEM供給を含む)で日本製となっています。

プラス・マイナス側。まずは単3と単4です。単3のマイナス極はミゾに絶縁用の樹脂を流し込んだパナソニック独特の「紫外線硬化樹脂」を採用しています。なお、エボルタの単3ではプラス極の突起が低く設計されていることで一部の機器でプラス極が端子に届かないという現象が見られましたが、残念ながらエボルタNEOの単3でも引き継がれており、エボルタが使えなかった機器では引き続き使えない可能性が高いです。ご注意を。

マイナス極の外装ラベルを剥がしてみた様子です。単3は紫外線硬化樹脂の向こうに4つ穴のガス抜き穴が見えます。単4は樹脂無しの2つ穴タイプになっています。
これは実際に触れてみないとわからない点ではありますが、マイナス極の溝が深くなっています。これは“V字構造”というもので、溝をV字型に整形することで正極材料の充填量アップを実現したとのことです。

次に単1と単2のプラス・マイナス側。マイナス極は黒い絶縁リングで底板は「」となっています。このマイナス極は“絶縁リングによるマイナス端子凹み構造”を採用しており、マイナス端子同士の逆接続では機器が動作しないようになっています。
使用推奨期限は全てのサイズで「04-2027」。10年期限となっていますから、2017年4月製造です。できたてホヤホヤです。

 

最後に「EVOLTA NEO」ロゴの“NEO”の部分はマンガン電池のネオと全く同じ字体を使っています。パナソニックの電池は前出の「ウルトラネオ」や「ネオハイトップ」、「ネオブラック」のように“ネオ”を冠した電池が多いのです。それだけパナソニックが本気を出して力を込めたアルカリ電池が今回のエボルタNEOなのかもしれませんね。

 

DAISO Japan Quality LR41/LR43/LR44 ALKALINE BUTTON CELLS 2PCS PACK

均一ショップ“ダイソー”で発見した、新顔のボタン電池2個入り。白地の台紙に型番により異なる色が印象的なパッケージです。LR41が「黄緑」、LR43が「ピンク」、LR44が「オレンジ」の配色となっています。
パッケージにはもうダイソー販売の電池ではお馴染みとなったQRコードが印刷されています。リンク先は“http://alkalinebutton.sakura.ne.jp/”となっており、開くと注意書きのPDFファイルが開かれます(自サイトによるミラー)。

パッケージ裏。商品名はLR41が「電池-25」、LR43が「電池-11」、LR44が「電池-12」となっています。型番はLR44のみが「K-17-P30(H060)」となっており、LR41とLR43が「K-17-P10(H060)」となっていました。どういう法則なのかは不明です。
パッケージ上の社名表記は“(株)大創産業”となっていますが、バーコードのベンダーは“アルファ・インダストリーズ(4983289)”となっていました。

実はこのボタン電池、長年ダイソーで発売されていたボタン電池のパッケージリニューアル版だったのです。写真左が一番古いもので、真中がQRコードが付いたバージョンのものです。これを見るとパッケージが一気に今風に進化したことが伺えます。ゴチャゴチャした感じがスッキリした印象にも見えますね。
写真はLR43の歴代パッケージですが、どれも商品名は「電池-11」です。

パッケージ裏。並び順は上の写真と同様です。バーコードは“4 983289 123645”で3つとも全く同じものです。従って、パッケージデザインは違いますが、同一製品であることがわかります。しかし、型番は異なり、真中のQRコード付きが「K-15-P10(H060)」になっているのに対し、右の現行品が「K-17-P10(H060)」となっている点が謎です。使用推奨期限を見ると大体1年おきにパッケージデザインを変更していたのですね。

最後に中のボタン電池を紹介。ボタン電池は中国の電池メーカー“Golden Power”製。型番には“GH”の符号が見えますから、同社のボタン電池の中で一番ランクの高いと思われる“Hi-Pro Button(旧・Heavy Duty)”タイプです。
どれも電池に記された印字は“AN”と記載されており、使用推奨期限は3つとも「01-2020」となっていましたので、製造ロットを表す表記であることは間違いないと思いますが…。

Panasonic リチウム電池 CR2412/CR2430

世間ではパナソニックの新アルカリ電池“乾電池エボルタNEO”が発売されて話題となっていますが、その裏で同時発売されたパナソニックの電池があります。それが今回紹介する“CR2412”と“CR2430”というリチウムコイン電池です。
“CR2430”はソニーFDK(富士通)など他社も発売していましたが、“CR2412”は一部ショップがバルク品をバラ売りするケースはあったものの、一般市販品としては今回パナソニックが発売開始するものが初登場となります。

パッケージ裏。両者注意書きはほぼ同様ですが、“CR2412”のみ『●充電・ショート・変形・加熱・火中投入禁止。』の部分の「変形」が追加されており、若干文量は増えています。同電池では表面にも『取扱注意:電池が曲がると液もれのおそれあり』という記載があり、“CR2412”はよっぽど曲がりやすいのでしょう。
社名表記は“パナソニック株式会社”でバーコードのベンダーも同社のものとなっています(4549077)。

上の写真をみてあれ?と思うかもしれませんが、“CR2430”が他のリチウムコイン電池と同様の使用推奨期限5年となっており、“CR2412”のみが使用推奨期限2年となっています。その為、写真の電池では表記差がありますが両者とも2017年4月製造の電池となっています。
今回パッケージも大幅に変更され、電池が簡単に取り出せないようになっています。これは子供(乳幼児)がパッケージから電池を取り出し誤飲するという事故に対応したもので、これは電池工業会が定めた“コイン形リチウム一次電池の誤飲防止パッケージガイドライン”に準拠したものになっているそうです。今後パナソニックから発売されるリチウムコイン電池にも順次導入されていくとのことで、電池工業会に加入している他社も追随していくものと思われます。

電池の外観。どちらとも“Made in Indonesia”でインドネシア製です。“CR2430”は電卓や時計に用いられた電池で、電池自体は他社で長年発売されており、本ブログでも三洋電機のものを紹介したことがあります。一方、“CR2412”は主にトヨタ車のカードキーに使われている電池で今まではトヨタのディーラーか一部ショップでのみ入手可能な電池だったこともあり、今回の一般販売は待望と言えるものなのではないでしょうか。

電池の裏面。構造は両者全く違っており、“CR2430”の方が隙間が広く“CR2412”の方の隙間が狭くなっています。薄さも相まって“CR2412”は作りが細かそうです。使用推奨期限が短い秘密はここにあるのかもしれません。
ロット番号の表記も異なっており、“CR2412”がインクでの印字で「74」と記載されているのに対し、“CR2430”は刻印で「72」と記載されています。

最後に薄さを比較してみました。両者とも直径は24.5mmで同じですが、“CR2412”の方が厚み1.2mmとなっており、“CR2430”の厚み3mmより一段と薄くなっています。厚み自体は多く出回っている“CR2016”と同じ厚みではあるものの面積が広い分、曲がりやすいかもしれません。取扱いにはくれぐれもご注意下さい。

FUJIFILM ALKALINE EVEREADY アルカリ乾電池 単ニ形/LR14(AM2)

今回は富士フイルムより発売されていたアルカリ電池を紹介します。富士フイルムは1989年にアメリカの電池メーカーであるエバレディ(現・エナジャイザー)と提携し電池事業に参入しますが、この電池はその時に富士フイルムが発売した初のアルカリ電池です。
ブランドは富士フイルムのブランドに提携先の“EVEREADY”ブランドを冠したダブルブランドで、EVEREADYのロゴは本国のものではなく日本オリジナルのロゴを使用していました。

注意書き部分。生産国は“Made in Singapore”となっており、シンガポール製です。富士フイルムは電池製造工場を持たず、電池を製造しようともしなかったため、殆どの電池が他社に製造を丸投げしての他社OEMでした。これもエバレディのシンガポール製であると推測されます。この電池は非常に液漏れしやすいと電池マニアの間でもかなり有名で、なかなか綺麗な状態の個体を入手できないとされる電池だったりします。

注意書きの全文は以下の通りで、アルカリ電池であったためか文量は若干多めです。住所表記は現在でも所在する、富士フイルム西麻布本社の住所となっています。

<ご注意>この電池は充電式ではありません。充電すると「液も
れ」「破損」のおそれがあります。「液もれ」「破裂」のおそれがあ
りますので(+)(-)は正しく入れてください。新しい電池と使用
した電池、または他の種類の電池をまぜて使わないでくださ
い。「ショート」「分解」「加熱」「火に投入」はしないでください。

 

富士写真フイルム株式会社
東京都港区西麻布2-26-30 〒106

プラス・マイナス側。外装は現在アルカリ電池で主流のラベル外装となっています。底面の刻印は「91-01」となっており、1991年1月製造の電池であると推測されます。
この後、富士フイルムのアルカリ電池はEVEREADYからEnergizerへブランド移行を経て、2008年に電池事業から撤退します(ただし、一部の低価格アルカリ電池はEVEREADYブランドを続行しました)。

おまけ。富士フイルムが電池事業参入時に関係者に配布したと思われるテレホンカードです。『富士フイルムからエバレディ電池 新発売』と記載されており、富士フイルムの電池事業開始を天地創造と掛けた『電池創造。』としているユニークなキャッチコピーとなっています。