日立の“ぶんりくん”

ぶんりくん
西友で見つけた日立ライティング(現在は日立アプライアンスに吸収)の電球形蛍光灯「ナイスボールV“ぶんりくん”」。
これは日立と西友が共同開発したソケット部分(以下、アダプタ)と蛍光灯部分が分離する電球形蛍光灯で、税抜100円で購入。
階段に普通の電球を使用しており、消すようにはしているものの、どうしても点きっぱなしになってしまうために購入した。
現在使っているのは60Wの電球(以前コネタで紹介した“道路交通信号機用電球”)で、これは60Wの明るさで12Wなので効率的です。

パッケージ裏。販売元は西友、製造元は日立ライティングとなっており、西友と日立の共同開発であることが伺える。日本製で、バーコードのベンダーは日立アプライアンス(4902530)となっている。
箱を開けたところ。箱は一見、電球が2個入っているように見えるが、そうではなく、アダプタ部分と蛍光灯が分離して梱包されているためであり、なんだか損した感が(w。
アダプタと蛍光灯。蛍光灯は専用の蛍光灯で、交換するときはこの“ぶんりくん”専用の蛍光灯を使う。

ちなみにアダプタはADE15という型番で、蛍光灯はFTH15EL/11-SEという型番である。光色は電球色で蛍光灯で一番人気が無く、売れ残り率No.1の色です。今回は階段に使用している電球との差し替えだったので自分的には問題無しです。

ちなみに蛍光灯及びアダプタに記載されているPSEマークの認証社名の略号は『HLL』と書いてあり、これは日立ライティングの略でしょう。

しかし、普通の電球形蛍光灯といえば、蛍光灯とソケットが一体になっています。消費者的には付け替える手間が発生して面倒なのに分離型にしたのでしょうか?
元々、電球形蛍光灯は普通の蛍光灯の器具内に入っている点灯回路(安定器やインバータ)が内蔵されており、その部分の価格が追加してしまい高価になってしまいます。その上、電球形蛍光灯の寿命を迎えた状態というのは蛍光灯部分の寿命であることがほとんどであり、点灯回路自体は使えることが多いのです。ですから、点灯回路はまだ使えるのに廃棄していることになり勿体無い。
そこで、日立が考えたのが点灯回路部分と蛍光灯部分を分離することです。そうすれば普通の電球形蛍光灯でデメリットだった、まだ使える点灯回路を使い切ることが出来て無駄が無く、交換用の蛍光灯自体も点灯回路を含まないため安くできるということなんですね。

かつてのぶんりくん
ちなみに、このアイデアは1988年頃に既に確立しており(写真は1991年のカタログ)、同じ“ぶんりくん”という名前で発売していたことがあります。元々は西友のPB品で電球形蛍光灯の発売を計画していたそうであるが、この分離型蛍光灯の存在を知り、西友が日立にもう一度この分離型蛍光灯の開発を持ちかけたことが“ぶんりくん”復活の理由となったそうである。

これが“ぶんりくん”専用の蛍光灯の替え。これを買おうと思ったきっかけはこの替えがちょうど2個売られていたこともあります。でも、1個99円で100円のアダプタセットと変わらないという(w。

でも、この替え蛍光灯。ここで見たのが初めてで他の電器店で見たことがありません。かつて日立アプライアンスのホームページでは掲載されており、“◎即納できます”となっていましたが…。メーカーの規定ではアダプタの点灯寿命は蛍光灯の約3倍で、写真の2個を使い切れば点灯回路の寿命まで使いきれるみたいです。
替え蛍光灯本体のソケット部分。ソケットは普通の丸型蛍光灯(サークライン)と同じようなソケットですが、それとは別に銅色の端子のようなものが見えます。これは放熱用の金属で安定点灯後の明るさを維持するものとのこと。
セットはアダプタと蛍光灯の矢印を合わせ、写真の向きで奥に回せばセット完了。取り外しは写真のシールに記載されているように、押しながら手前に回せば取ることができる。
蛍光灯とアダプタをセットした“ぶんりくん”(もちろん左側)。右側の普通の電球(道路交通信号機用電球)と比べるとずいぶん胴長です。使っている器具によっては頭が出てしまうケースもあると思います。
“ぶんりくん”を器具にセットした様子。電球色なので色はご覧のとおり。電球形蛍光灯と言えば点灯初期はあんまり明るくないという印象を受けますが、これは結構明るい印象を受けます。

この“ぶんりくん”、点灯回路と蛍光灯を分離するというアイデアは素晴らしいと思うのですが、一つだけ欠陥があります。それは交換用の蛍光灯が日立独自のものであるということ。1988年版の“ぶんりくん”では現在でも一般的に量販店で入手できるコンパクト蛍光灯(FDL27タイプ)を用いていましたから、日立製だけではなく他社製も使うことが出来たのですが、やはりこのような独自規格の蛍光灯を売るときは規格化して多くのメーカーが発売するようにならないと普及は難しいと思いますね。

ちなみにこの“ぶんりくん”という名称は2009年3月13日に日立アプライアンスにより商標登録されている(第5213978号)。出願日は2008年なので本記事で取り上げた新しい“ぶんりくん”の発表日と一致する。

【参考文献】
株式会社Impress Watch
「家電 Watch」
日立と西友、回路部が繰り返し使用できる電球型蛍光灯
〜蛍光管だけを取り替えて省資源に貢献
正藤 慶一, 2008年7月2日
http://kaden.watch.impress.co.jp/cda/news/2008/07/02/2543.html

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